最近使用していたMistel Barocco MD600というUS配列分割キーボードの調子が悪くなってしまったので代替品として購入したキーボードが完全に親指シフトキーボードとして最高でしたのでレビューも兼ねてご紹介いたします。
そもそも親指シフトキーボードとは?
ワープロ専用機『OASYS』に初めて採用されて以来、日本語を効率的に入力できるキーボードとして発売されてきたものになります。独特なのは下部に2つのシフトキーがあり、これとキーを同時に打つことで日本語をほぼ1打で入力できる、といった仕組みです。
といいつつも現行機はほとんどなく、大抵の人は普通の日本語キーボードと親指シフト専用のソフトをインストールし「スペースキー」と「変換キー」をシフトキーに割当てることで使用しております。そして私の場合はこれをUS配列キーボードにて入力しております。
US配列ということは上記中心に割り当てたい2つの丁度よい大きさのキーがあるものがほとんど無く(一部自作キーボードにはありますが)どうしたもんかな~といろんなキーボードを眺めているときに発見したのが今回のKeychron V8になります。
基本的なスペック
俗に言うUS ANSI 配列であり、特徴的なのがAlice配列と呼ばれる左右分割型の配列になっているところです。
このため、スペースキーが左右独立しており、後述する「VIA」というキー配列変更ソフトを使用することで親指シフトの変換キーとして割り当て、使用することができるという感じ。
その他細かいとこですと
- Keychron K Proスイッチ採用(ホットスワップ可能)
- 65% レイアウト
- USB-C接続
- プログラマブルノブ付き
- 背面スイッチにてMac – Winの切替可能
といったところでしょうか。まずまず最近のキーボードとして必要な機能が揃っている感じです。特にキースイッチがホットスワップ可能であり、またKproスイッチはMXスイッチと互換があるため、修飾キーのみKpro青軸に変更し他はMX茶軸、などへカスタマイズが可能です。便利。
付属品はキーキャップ抜き、スイッチ抜き、win用キーと簡素なかんじになっております。ゴチャゴチャ色々付いていないのは好印象。
打鍵感
なかなか良いです。今回はKpro赤軸にしたのですが変にうるさいこと無くコトコト…と重すぎず軽すぎない程度の打鍵感です。
今までがMX静音赤軸だったので音は流石に大きくなりましたが数日使って慣れました。音を立てられない環境の方は軽い軸に変えたりOリングを使用するとよいでしょう。
Keychron V8のメリット
親指シフト用か?とも思える左右独立スペースキー
まずこの完璧な位置にあるスペースキーです。日本語キーボードでもなかなかに無いのではないでしょうか。左右同じ感覚でシフトキーを打鍵できる心地よさが素晴らしいです。
簡単にキーカスタマイズできるQMA,VIAの採用
個人的にはこのVIAを使用できることで完全にBaroccoへは戻れなくなってしまいました。
VIAはキーボードのマクロなど使用することなくビジュアルベースであまりにも簡単にキー配列を変更することができるスーパーなソフトです。
これで
- 右スペース→右シフトキー
- Capslock→Ctrl
- fn1を押している間→hjklを方向キーにする
な設定にしております。これで移動キーもホームポジションから動かすこと無く親指シフトを英字使用で叩くことが出来ます。最高すぎる。
安い。
¥14,280です。Alice配列でこれは破格。
Keychron V8のデメリット
左右完全独立ではない
上述で何度か記載したMistel産のキーボードも英字親指キーボードとして優れており、しかも左右分割なので左右を離して置くことで、肩を開きながら打鍵し肩こり防止が出来ておりました。V8はキーは分割されておりますが物理的には別れていないのでここはMistel Baroccoのキーボードに軍配があがるでしょう。
一応、KeychronにもQ11 スプリットキーボードというものがありますがちょっとキーの数が多い(75%)のとお値段が張り、微妙に手を出しづらい印象です。興味を持った方はそちらを検討されるのもいいかもしれません。分割65%レイアウトAlice配列の新作が出たら多分飛びつきます。
Alice配列を使用したことがない場合、ちょっと慣れるのに時間がかかる
通常のキーボードよりやや内側向けにキーが配置されているため慣れるまではミスタイプが増えるかもしれません。
結論:かなり買いだと思います。
メリット・デメリットを挙げさせていただきましたが、正直デメリットはほとんどなく、英字で親指シフトやりたい人はこれは買えば良いのでは?と思ったためご紹介させていただきました。
それでは良き親指シフトライフを!!!
キー配列が似たようなものでこちらもかなり良さそう。
一部透明キーに交換しているのはこのキーキャップ